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OMIGYUSYOSYA

株式会社総合近江牛商社

西野立寛

事業計画段階から
「IPOを視野に。」
滋賀県発の総合商社とは


今回お話をお伺いしたのは、株式会社総合近江牛商社 代表取締役社長の西野立寛さん。

滋賀県各地に加え全国にも展開中の「近江焼肉ホルモンすだく」の創業者です。

起業の経緯や今後のビジョンについてお話を聞いてきました。


ビジネス、商売の観点で「飲食業」をスタート


コンサルティング会社である株式会社船井総合研究所に入社した西野さん。

中小企業から上場企業まで焼肉店を専門に担当し「自分で商売をしたい」との思いから、独立。

サービス業自体も好きで得意だったことから、焼肉店の出店への道筋が生まれました。


2019年に1店舗目をオープン。

飲食業をビジネス、商売の観点で捉えていたため、ある程度の従業員を雇い、組織を作る流れは最初から意識していました。

ローカルでの商売の仕方を学んだのも、船井総研。

お声がけいただいたことを機に、フランチャイズのパッケージングをつくりましたが、フランチャイズも地域一番店づくりをしていこうとの考えの元で進めています。




「滋賀県といえば近江牛」ですが、近江牛に関する焼肉屋は、県内にたくさん存在しています。

西野さんの中には、最初から近江牛に絞り、より良い肉を安く提供するビジネスモデルが存在していたのでしょうか。


前職では年間500店舗近く、3年間で1,500店舗から2,000店舗近く、全国の焼肉店を見て、調査して、

オーナーさんにプロジェクト納品してということを繰り返しています。

繁盛するルールも、段々見えてきました。

3年前の時流の真ん中にあったのが、和牛の焼き肉のお値打ち業態だったと。

ただ、コロナ禍を通して、時流も少しずつズレてきています。だから、我々も変化していく。今はそんな状況です。




1店舗目オープンの翌年、コロナ禍に襲われることに。

ただ、焼肉店は換気がいいとのイメージやメディアの後押しなどもありました。

さらに近江牛商社が取り扱っていた20坪前後の物件は、大手飲食店にとっては、扱いにくいもの。

比較的新しい着眼点である物件攻略が功を奏したといいます。

また、コロナ禍のなか、飲食店の業態変換が起きていました。

そこにも「すだく」の商材がぴったりハマった印象です。


大手飲食に限らず、ローカルへの移転が続くなかで、より注目度が上がってきました。その流れは、今も続いています。

また、原価をかけるには、家賃のコストやローカルの水道光熱費のコストなどほかの部分を圧縮する必要があります。

あと、焼き肉は、最終調理がお客さん。だから、人件費の圧縮にもつながっています。




最初から視野に入れていた、IPO


1店舗目から、3ヵ月後に2店舗目をオープンした西野さん。最初から見通しを立てていたのでしょうか。


どうしても、1店舗では上がらない投資の効率というものがあります。

守山市の人口と栗東市の人口を合わせて、2店舗で投資をする方法を選ぶことで、レバレッジが効くと考えました。

1店舗目は、母親やきょうだいなどの身内や友達にも手伝ってもらっていました。

1店舗のときの、単店の利益率は相当高かったと思います。

ただ、店舗数を重ねることで、利益も2倍、3倍と膨らんでいきます。

次なる展開ができると考え、年内5店舗オープンを目指しスタートしました。




創業3年目、売上7億円達成。西野さんは、事業計画段階からIPOも視野に入れていたそう。

商売人として、上を目指す、東大を目指すようなイメージだと語る西野さん。


僕自身も上場の経験をしてみたかった。

また、組織が若く、20代前半の子たちが非常に多いこともあり、いろいろな経験を積ませてあげたいなと。

彼らのキャリアの中で「ベンチャー企業のIPOの経験があります」と言うだけで、30代になったとき、食いっぱぐれないでしょうし。

資格に取って代わる肩書き、ステータスになるように、その場所、その環境を提供してあげたいと思っています。




異業種からの転職スタッフが生み出す“近江牛”からの派生事業


メイン事業の「近江焼肉ホルモンすだく」。

さらに人口知能領域に合わせたミートテック事業、近江牛の牛脂を使った美容用保湿石鹸、

高級ペットフード「PREMIUM近江牛ドッグフード」など、次々と多彩なアイデアが派生。

その理由はどこにあるのでしょうか。


幹部クラスの9割方は、異業種からのうちの会社へのジョインです。

比較的フレキシブルな状態にあることは、間違いないです。

ただ、我々は「近江牛商社」とうたっている。近江牛から派生する商品やサービスをつくるという根幹は揺らぎません。

もうひとつ、うちの会社の使命としてわれわれが重要視しているのが、他国、他府県で外貨を稼ぐこと。

滋賀県の中で稼ぐ発想よりも、外でどう稼ぐかという発想が強いと思います。




滋賀県内で拡大するのではなく、滋賀からさらに違うところに大きく出していく。

その要素に惹かれ、自分たちもやりたいという方に向けて、要素が生まれた経緯を教えてください。


お肉の世界の話でいうと、銘柄牛を持っている都道府県というのは、どうしてもその銘柄牛に頼った歴史があります。

そのため、なかなかビジネスモデル化されることもなかった。

他の事業に比べると、商売を外に展開していくという動き自体も、比較的日本全国どこも低い印象です。

その中で、神戸や松阪が一歩先に出たのは、その要素が強く、行政含めて民間が出ていったから。

近江牛、滋賀県は、まだ外に展開する歴史も浅い。

我々は、その部分を逆に突いて、商売をする上でキャッシュが生まれるポイントだという認識で今に至ります。




海外出店、2026年をめどに国内で上場


5年後、10年後、ここまで成長していたいといった具体的な目標の有無についても聞いてみました。


2026年には、国内で上場。同時に、2022年を皮切りに海外への出店を進めていきたいです。

外部、他国の市場での上場は、目標のひとつです。

ただ、業態の輸出になるので、日本国内である程度知名度が高くないと、他の国に行っても集客に苦労するだろうなと。

だから、まずは力をつけているところ。そんな認識です。




近江牛ブランドが世界中に広がる。外貨を滋賀県に引っ張ってくる。

その結果、従業員の人たちも「俺、IPO経験しているから」と言えるだけの力を得て、さらに自分の進みたい道へ行くことができる。

そんな未来が見えてきました。


前編では株式会社総合近江牛商社の事業やこれから行われる未来の方向性をお伺いしてきました。

後編では、西野さんが起業しチャレンジする中での失敗談や学生の方へのメッセージをお伺いしています。


後編を見る















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