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MORIYAMA

守山市

森中市長

行政・地域の壁に悩むスタートアップの方、守山でお待ちしています!

前編に引き続き、守山市長の森中高史さんにお話を伺いました。後編では、「実証実験」をキーワードに具体的なアクションについて深掘りしていきます。 2024年度、守山市役所には、新たな部署が誕生・・・?

森中市長が「実証実験」にこだわる理由

森中市長が「実証実験」にこだわる理由は、2018年度から4年間出向した滋賀県庁時代にありました。2019年度・2020年度の2年間、商工観光労働部長に就任。 商工関係の担当部長として、スタートアップや産業振興を含めた責任者という立場でした。

当時、「滋賀県の産業振興ビジョンを作ろう」との話があり、ビジョンの中で「重視するポイント」の2つ目に「実証実験のフィールド滋賀」を打ち出しました。 ただ、当時は新型コロナウイルス感染症の問題があり、コロナ禍の支援一色に。残念ながら、実証実験のフィールドは進みませんでしたが、縁あって市長に就任させていただき、「実証実験のフィールド守山」に思いが至った経緯があります。

昔は、大手企業や大手ベンダーが作るシステムやソリューションを導入し、カスタマイズすることで多くの問題が解決できていました。 しかし、今は多様化が進み、市民の意識も大きく変化しています。

技術が陳腐化するスピードも非常に早くなり、新しいものが出ては廃れ、出ては廃れしているなかで「大手企業の提案を待っているだけ」「ちょっとカスタマイズするだけ」では、街の課題はなかなか解決されないんじゃないか。 ここ数年でそう気づき始め、滋賀、守山に合った課題解決の新しい技術やサービスを取り入れる必要性を感じています。

スタートアップ側としても、技術・サービスを展開し、ローンチする前段階として、安全性や経済性を含めた実証が必要です。 ここで出てくるのが「行政の壁」ですが、「守山なら行政の壁を打破できる」を強みとして打ち出すことができれば、京阪神・関東圏のスタートアップが来てくれる理由となるでしょう。 そして、その結果、守山の地域課題の解決にもつながる可能性があります。

もちろん、実証実験である以上、結果はわかりません。ただ、実験と実証実験は違います。危険性の高いものを試すわけではなく、市民のためになる実証実験に取り組んでいきたいとの思いが強いです。

行政の壁(公平性・実績)の打破を目指す守山市

「どこに話を持っていけばわからない」「次に展開が進まない」などの問題は、各地域の行政が抱える課題のひとつです。 しかし、守山市役所には、前市長の時代からフラット・コンパクトな組織であり、感度の良い職員が対応し、いいと思った話は、すぐにトップまで上げられるような風土があります。

ただ、今も「どこに相談すればいいかわからない」という声は少なくありません。そこで、僕は、2024年4月から、守山市役所に新たに企業連携のためのワンストップ窓口「企業連携室」を置きます。とにかく、「まずはここに来てくれ」と言える場所です。 そして、職員レベルではなく、感度の良い市役所、組織を目指します。担当職員が異動したら終わりではなく、息の長いプロジェクトにする、または信頼してパートナーとして選んでもらえる。そのためには窓口をしっかり設置して、じっくりやっていく必要があると思っています。

現場の窓口に任せずに、専門部署を置き、まず話を聞く。そして良さそうなもの、市の課題に合うものを見つけ、上げていけるような横の統一感を持つ。 森中市長が目指すのは、そんな幅広い視野を持つ組織です。

また、行政の壁には「公平性の壁」「実績の壁」があります。みなさんから預かった税金を使う以上、原則入札だというのはもちろん理屈としてはわかりますが、入札資格に実績が必要で、新しい技術、サービス、スタートアップに実績を求めるのは無理です。実績がないから、スタートアップなわけですから。 打破するためには、仕組みが必要です。実証実験のフィールド守山を具体化するために、 実証実験プロジェクトの補助金として、具体的に予算をつけて動かそうと思っています。 もちろん募集を行ったうえでプロポーザルのなかで公平性を担保する。そして、僕たちが組みたいと思う企業、魅力を感じるサービス技術を持っている企業さんとしっかりと組めるように、理屈づけを行います。

1事業者あたり最大100万円、補助率は3分の2です。額としては大きいわけではありませんが、スタートアップにとって、行政と組むことによる安心感、無形の信用信頼を獲得できる点は魅力のひとつと言えるでしょう。 また、フィールドとして使える、行政に相談できることもメリットです。

僕の頭の中には、すでに連携したいベンチャー、サービスが何社もありますが、応募してもらわないと始まりません。市としてもPRを行い、応募、審査を経てOKであれば、実績や会社の規模関係なくスタートできます。ワクワクしますよ。

さらに、森中市長にはもう1つの狙い、「評価の問題」があります。 実証実験である以上、100%成功するとは限りません。やってみてうまくいかないことも、いっぱいあるでしょう。

その時点で、問題も結果も含めてきちんと出します。周囲に公開することで「こういうやり方をすればうまくいったのでは」「これは、守山だからうまくいかなかったのでは」などの評価が得られるはずです。 AirbnbやUberEATSが成功した理由は、ドライバーや宿に対して、みんながオープンに評価したことだと思います。実証実験を立ち上げ、採択した報告だけでなく、結果と理由をオープンにする。 他の人にも見てもらうことで、改善案が出たり「うちの街でも」という声が出たりするでしょう。事業化しないことは失敗ではありません。成功だけじゃない結果を出します。

行政・地域の壁に悩むスタートアップの方、守山でお待ちしています!

守山市では、「起業家の集まるまち」として、起業家教育、アントレプレナー教育、Upstreamなどのイベント、中高生ピッチなどを開催。スタートアップに力を入れているまちとの認知も高まり、市内でも機運が高まっている状態です。ここからは、守山市としてのメリットを見据えつつ、より具体的に取り組むフェーズに入りました。 最後に森中市長より、メッセージをいただきました。

2024年度より、実証実験のプロジェクト補助金をスタートさせます。守山は、京阪神や関東圏と比べれば、人・物・金・情報の量は、遠く及びません。しかし、都市部で活躍するスタートアップのみなさんには「「こんなことをやってみたい」「実装したいけれどまだデータが取れていない」「もっと改善点を探したい」などの課題があると思います。 守山という街を実証実験のフィールド、現場に使ってほしいです。守山は、行政の壁、地域の理解の壁が少ない街です。行政として、僕は日本一小回りの利く市役所、日本一小回りの利く市長、日本一小回りの利く職員、そういう街にしていきたいと思っています。 滋賀県の人口10万人に満たない片田舎の街ですけれど、ぜひ応募してもらいたいです。企業連携室に連絡いただければと思います。「これがやりたいんだ!うちは、これができるんだ!」といった熱いプレゼンを待っています。楽しみにしています。

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