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MITEI

合同会社mitei

井本望夢

「扱うのはデータ。話すのは人。」
miteiが描く、5年後のビジョン

今回お話を伺ったのは、合同会社mitei代表の井本望夢さん。 滋賀県随一のデータ活用トータルサポート企業を設立したきっかけや今後のビジョンについて、気になる話をお届けします。

2020年6月、滋賀大学在学中に起業

2020年6月、滋賀大学データサイエンス科在学中に「mitei(ミテイ)」を創業した井本さん。

売上促進、コストの削減を目標に掲げ、データ分析を用いることで、ビジネスにおける課題解決を目指す会社です。

起業を考えたのは、大学2年時です。

授業ではデータサイエンスの基本を学ぶと共に、大手企業、中小企業それぞれの担当者の方から話を聞く機会がありました。

しかし会社の規模により、話す内容は全く違ったといいます。

例えるなら、大手企業の場合は、専門家。 一方、中小企業では、少しデータを理解している一社員の方が、自ら勉強し取り組んでいる印象だったそう。

その違いはなぜかを考えました。

事例や金額を聞いた上で思ったのは、「価格が高い」。先生に相場を聞いても、正直高いなと。 それなら私が中小企業向けにデータサイエンス、データを使ってサポートをしようと会社の立ち上げを決めました。

データは、中小企業側が持っている。

「mitei」に依頼し、分析を実施。 分析結果を活かし、どうするのかといった部分については、滋賀大学時代の授業経験が生きているといいます。

私が選択したゼミでは、実在する企業さんの生データを使用し、抱えている課題解決に取り組みました。

施策提案まで取り組むことが元々の目的であり、現在も、続けています。

売上の作り方。事業成立への自信。

創業にあたり、全く売上を考えずにスタートしたという井本さん。

他社の価格帯や相場を調べた上で、少し安いところを狙った料金を設定。 今もまだ模索中とのことですが、どのタイミングで「事業として成り立つ」と感じたのでしょうか。

事業としてやっていけると感じたのは、いくつかのメディアに取り上げられてからです。

1つのメディアに出るたびに、複数の問い合わせをいただきました。 「興味はあるが、どうしたらいいかわからない」「何かやってみたい」といった声も多く、序盤でニーズがあることがわかりました。

知名度に比例して、問い合わせの増加を感じていた井本さんですが、

営業に出るような時間をつくることは難しい状況が続きます。 そこで行なったのは、講演会などで名刺を配り、あいさつを交わして知り合いを増やすこと。

企業の規模を問わず、いろいろと興味を持ってくれる方と出会えたので、手応えがありましたね。

業務をこなすたびに、データ分析は必要な事業だと再認識できました。

個人的にウェブマーケティングの印象が強かった、初期の「mitei」ですが、

今は、特定のジャンルだけを推している状況ではないそう。

初期はマーケティングのニーズが高いのかと思い、メインで出していたこともありました。

実際SNS有効活用のお問い合わせもありましたが、今はさらに問い合わせ範囲が広がり、業種も多種多様です。 「一番多い相談は?」と質問されることもありますが、本当に一概に言えなくて。 例えば、製造業系の管理業務データ分析であれば、業務フローを全部確認します。 生産関係の生データをもらった上で、作業効率を高める方法を考えるのですが、その前段階、悩みや作業方法を確認する時間がとても長いです。

扱うのはデータ。話すのは人。

課題を捉えるには、まず、ヒアリング能力とコミュニケーション能力が必要。

そして、その先に分析、提示があります。

話を聞いていく中で、違う方向に進むケースも多いです。

別の解決方法が見つかったり、 具体的な分析方法や可視化についてお問い合わせをいただいても、もっと簡単にできる方法をお伝えできたり。

「なんとなく」からの相談でも、魔法のツールのように解決方法が得られるケースもあれば、

コミュニケーションをとった上で、本当の問題解決に向けてデータ解析が使えるケースもあります。 合わせて、中小企業にデータ活用が必要だと思う理由についてもたずねてみました。

中小企業は、大企業と比べると利活用ができていないと感じます。

ある程度大きな規模の会社になると、データサイエンスを勉強している人がいるので、話もスムーズに進みます。 時には、かなり整理された状態で、必要なデータが渡されることも。 一方、中小企業の場合、基本的にそのままの状態のデータです。 一般的には「これは大変!」という状況かもしれませんが、元々想定内ですから問題ありません。

会社によっては、Excelで可視化するためのグラフの種類で悩んでいることもあれば、

データを持っているにも関わらず「いや、うちにはデータはありません」と認識不足のケースも。 実際には、数百件あれば、なんとかデータ分析は可能だそう。 明確な目的意識を持った会社ばかりではない中で、どのような対応をしているのでしょうか。

最初は、雑談レベルでひたすら喋ります。

課題をストレートにたずねてもなかなか出てきません。 いろいろ喋るなかで「あれ、ここ困っているかも」という部分が出てくるんです。 もしくは、データをお預かりして分析した上で、「ここ、問題起きていませんか?」「ここ、不便じゃないですか?」とたずねることも。 コミュニケーションとデータ、両方使いながら探り探りの状態です。

「mitei」が描く5年後のビジョン

現時点で東は名古屋、西は大阪の依頼を受けている「mitei」。

5年後、2027年のビジョンについてたずねてみました。

元々、お客さんとして想定していたのは、データを扱いきれていない中小企業の方々です。

困っている企業さんは、滋賀県に限らず、全国各地にたくさんいるはず。 知名度や方法としての問題は別として 「データサイエンスに興味がある」「興味はあるけれど活用できていない」といった中小企業の方々を救うようなことができればと思っています。

全国各地の中小企業に対し、データを用いて業績を上げる。今後の「mitei」がますます楽しみです。

前編ではmiteiの事業やこれから行われる未来の方向性をお伺いしてきました。

後編では、井本さんの学生起業のメリットや経験談をお届けします。

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