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LILO

lilo株式会社

堀勝通

滋賀県から始まる
「道具へのカンシャ」を世界に届ける会社

今回お話をお伺いしたのは、lilo株式会社代表取締役CEOの堀勝通さん。

「lilo(リロ)」は2021年1月に誕生した、「道具へのカンシャ」という価値観を提案する、 甲賀市信楽町のライフスタイルブランドです。 会社設立の経緯や、株式会社マイネットの上原さんとの出会い、5年後のビジョンについて聞いてきました。

幼馴染2人で「lilo(リロ)」を創業

「lilo株式会社」を立ち上げたのは、堀さんと信楽の陶器屋3代目の古谷阿土さん。

実は2人は、幼少期よく一緒に遊んでいた幼馴染の関係です。 10数年のブランクを経て、再会し、お互いの考えを話す中で起業への道を歩むことに。

僕は、もともと東京で自分の仕事をしていたんですが、うまくいかなかった。

滋賀県に戻ってきたタイミングで、母親から「阿土くんのこと、覚えてる?」と聞かれ、再会したんです。

当時、古谷さんは家業を継いで2年目。

「面白いことをやりたい」と、大津でエスニック料理屋を経営していたそう。 そこで堀さんが「バイトさせてほしい」と頼み、一緒に働くことに。

当時はお金がなく、朝は弁当配達、昼は店の準備、

夜はバーでカウンターに立つ、といった形で1日中働いていました。 その代わりに朝から夜までずっと古谷と一緒。 仕事の合間に自分たちのアイデアをお互いどんどん出し合って、やりたいことを膨らませていきました。

ものづくりに興味があった堀さん。

事業のプロトタイプのようなものを持っていた古谷さん。 試作し、できあがったタイミングで「2人、それぞれの会社でやるよりも、新しい会社をつくった方がいいんじゃないか」という話が持ち上がります。

2人とも法人成りをした経験がありました。

1年一緒に過ごして馬が合うこともわかっている。目指す方向性も思いも一致している。 これが「lilo」が始まったきっかけです。

マイネットの上原さんとの出会い、事業相談

会社設立の数ヶ月前、堀さんは、株式会社マイネットの上原仁さんに、事業の方向性について相談。

上原さんと出会ったきっかけについて質問してみました。

僕は東京のスタートアップにいたことがあります。

シリーズC、Dを目指す段階。資金調達を進めて新規上場(IPO)を目指すようなところです。 元々、地方で起業し、スモールビジネスをやることは考えていませんでした。 やるなら絶対に大きくやりたい、エンジェルラウンドで応援してくださる方を入れることを大前提で決めていました。

堀さんが参加していた起業家支援グループに、上原さんがウェビナーで登場。

マイネットの決算発表などを見ていたことから、元々上原さんの存在を知っていた堀さん。

「カッコいいな」と思っていた方が来てくれたわけです。

ウェビナー後の質疑応答では、画面越しに震えながら質問しました。 正直、質問内容は全く覚えていません。 でも、「絶対この人だ」と思い、ウェビナー後すぐにFacebookで友達申請をしました。

「先ほど質問した者です」とメッセージ上で挨拶をすると、

上原さんから「沖縄にいるから、また来てよ」と返信が。 1〜2週間後の「この日なら空いている」と言われた日に沖縄に行くため、即、航空券を購入。

僕と古谷が沖縄に向かった時点では、完璧ではなかったものの、

ある程度のプロトタイプが決まっている段階でした。 「滋賀県の信楽というところにルーツを持って、こういうブランドをつくっていきたい」ぐらい。 上原さんからすると「商品を売りたいです」とやってきた2人という印象だったかもしれません。

この時点では「なぜ自分達が」「なぜやりたいのか」といった部分を2人で練っている状態。

まだ「信楽発のライフスタイルブランド」「道具へのカンシャ」といった部分も、表面化していません。 さらにもうひとつの課題として、資金面の問題があります。 銀行で融資を受けられる状態ではないとわかっていた堀さん。

日を改め、上原さんに「エクイティで資金調達をしたい」という旨を伝えて、

ブラッシュアップした上で、プレゼンを実施しました。 創業前にエンジェル出資を決めてもらい、創業段階で入れてもらう。 その信用を持って銀行へ行き、銀行の融資を受けました。

「道具へのカンシャ」「信楽発のライフスタイルブランド」

2020年11月、上原さんとの初対面を経て、2021年1月にliloをスタート。

この時点で、ライフスタイルブランドとして、「道具へのカンシャ」を世界へ届けるビジョンも決定。 プロダクトへのポリシーとして絶対に外せない部分を尋ねてみました。

僕たちは、「道具へのカンシャ」という価値観を持った生き方を届けたい。

鍋そのものや見せ方にもこだわり、次の商品も企画しています。 だからこそ、鍋のブランドではなく、自分たちが提案したい、 お届けしたいライフスタイルの中で使う道具をいろいろつくっていきたいです。

プロダクト自体は変えることができますが「道具へのカンシャ」という価値観を持った生き方は変えない。

ダッチオーブン(無水調理鍋)の販売から始まったliloの今後の展開にもさらに興味が湧いてきました。

1台購入したお客さんが、2台目、3台目を買いたくなる需要もあるかもしれません。

でも、ライフスタイルにすることによって「liloが提案する商品、もっと他の商品もほしい」と思う方が増えたら、 スタートアップ的に加速すると思っています。二次関数的に伸ばす事業の形が見えてくる。 ひとつのliloの商品の横に、どんどん別のものを揃えていくことが実現できたらいいなと。 そのためには、やっぱり自分たちがこだわっていいものをつくることが必要です。 そして「liloの商品は安心できる、信頼できる」「liloの商品、全部ほしい」といったかたちを目指しています。

5年後、2027年。「道具へのカンシャ」を100万人に届ける

「道具へのカンシャ」を世界に届ける。――liloが目指す、5年後2027年の姿についてさらに詳しく聞いてみました。

滋賀県、日本という商圏で留まらせるのではなく、世界で販売したいとの思いがあります。

5年後はグローバルに展開したい。1つでもliloの商品を購入した人が100万人いるという状態をつくりたいです。 イメージとしては、liloのファン。100万人の人が、新しいliloの製品の完成を待ち望んでいる状態。 100万人に販売するというよりも、100万人に「道具へのカンシャ」という価値観を届ける。 これが、僕たちが目指す『「道具へのカンシャ」を世界に届ける』の実現につながる。 そのために、滋賀県発で、ずっと滋賀県に拠点を持って事業を続けたいと思っています。

前編ではliloの事業やこれから行われる未来の方向性をお伺いしてきました。

後編では、堀さんのよりパーソナルな部分や起業を目指す次世代の方へのメッセージをお届けします。

後編を見る

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